木曜日のつぶやき 10
真のニードは実在するのか⁈ その2
秋山です。従来型アプローチとCAMRの違い2014年OT学会編、続きです。【セラピストの考え】
従来型:クライアントは障害により、適切な目標を持つことが難しいのでどう努力して良いかわからない。クライアントは早く適切な目標を持つべき。
CAMR:クライアントは病気や怪我によって変化した体で、世界にどのように接して良いかわからない。クライアントは早く世界との関わり方を安定させた方が良い。
【Good points】
従来型:クライアントは自分にとって適切な目標を意識することで意欲が高まる。セラピストはクライアントにとって大きな役割を演ずる満足感がある。
CAMR:クライアントは目の前の課題の成功を積み重ねることで、日々達成感を得ることができる。原因を探らないで、身近で達成可能な課題を考えることは、セラピストにとってはわかりやすい
【Bad points】
従来型:クライアントの目標の達成は先延ばしになりやすい。または達成できない。内なるニードと言ってもセラピストの関わりが多く、セラピスト主導になりがち。
CAMR:「クライアントは体の動きにこだわってしまう」と思われやすい。セラピストはきっかけなので、自分の役割の重要度は低いと感じるかもしれない。
こうしてみると従来型の目標指向も悪くないですね。
そうです。決して否定しているのではないのです。クライアントとセラピストが今いる場所はどういうところなのかによるのです。
医療保険にしろ介護保険にしろ公的保険の職場では、セラピーの時間、期間、場所、内容にさまざまな制約がかかります。じっくり時間をかけて・・・というわけにもいきません。最近は成果を上げることを、より厳しく求められています。
こう書くと、「では、CAMRは従来型の時短バージョンなのか?」と思われるかもしれませんが、そうではありません。決定的に違うところがいくつかあります。その一つが「ニードのとらえ方」です。 (続く)
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