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CAMR超入門 よく目にする光景(その4)

目安時間:約 5分

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「CAMR Facebookページ回顧録」のコーナーです。
今回は「CAMR超入門 よく目にする光景(その4)」です。



★☆★☆★☆★☆★☆★☆以下引用★☆★☆★☆★☆★☆★☆



CAMR超入門 よく目にする光景(その4)2014/1/25



 「根本原因にアプローチしている」という満足がある一方で、「本当にこれで良いのか?これしかないのか?」と思っていた頃にシステム論に出会いました。しかしシステム論に出会ったときの最初の印象は戸惑いでした。



 システム論で言っていることを、身の回りの身近な生活経験に置き換えてみるととても当たり前のことでした。たとえば「人の歩行の形は状況に応じて変化する」と言うことです。たとえば人混みの中を急いで進むとき、人の歩行の形は一瞬一瞬に変化します。横向きになってすり抜け、歩幅やリズムを急激に変化させます。当たり前のことすぎます。こんなことは既によく知っていて、言葉にすらする必要がなかったのかもしれません。だけど改めて言葉にしてみると、とても戸惑いました。



 というのも僕達は一方で「人の歩行には正しい形がある」と学校で習ってきているのです。これもまた至極普通のことと感じていました。健康な人は皆一様に似たような歩き方をします。また多少の状況変化があってもその人らしい歩き方を維持します。歩行に関して決まったの枠組みのようなものが見てとれます。だからなんとなく健常者には基準となる「正しい歩き方の姿形」があるのだと思っていました。



 だから障害を持った人を見ていると、健常者の正しい歩行の形から「ずれてしまっている」と考えてしまいます。だから健常者の正しい歩行の形にできるだけ近づけようとします。もちろん障害を持った人がそれを望むから、と言うのもあります。大抵皆さん「元気な時のように普通に歩きたい」と言われるのですから。



 実際片麻痺の方の分回し歩行を見ると「健常者とは違う異常な歩き方」と感じ、その方から「普通に歩きたい」と言われれば、できるだけ健常者の歩き方に近づけないか、と試みていました。たとえば「このタイミングでこの部分の筋肉が働いていない。なんとかこのタイミングでの筋の活動性をあげられないか」とかです。まあ、長い目で見ると形を治すのは上手くできませんでした。安定性や歩行速度を上げることはできるのですが。



 ただそのうち、システム論の見方の方が自然に僕の中で強まってきました。次第に麻痺のある方が、健常者とは違う歩き方をするのは当たり前と思うようになってきました。だって健常者だって腰痛があれば、できるだけ痛くないように歩行の形を変えます。なぜ麻痺のある方が健常者と同じ歩き方をしないといけないのか、と。



 そうすると今まで「異常」と思っていた歩行の形が実は数ある正常な歩行の中の1つに思えてきます。人というのは片麻痺になってしまうと、残った運動リソースを利用してそのような運動スキルを発達させるのだ、と。それは異常なことではなく、とても自然のことである、と思うようになってきました。(その5に続く) 文責:西尾幸敏



★☆★☆★☆★☆★☆★☆引用終わり★☆★☆★☆★☆★☆★☆



【CAMRの基本テキスト】
西尾 幸敏 著「PT・OTが現場ですぐに使える リハビリのコミュ力」金原出



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西尾 幸敏 他著「脳卒中片麻痺の運動システムにダイブせよ!: CAMR誕生の秘密」運動システムにダイブ!シリーズ①



【CAMR入門シリーズの電子書籍】
西尾 幸敏 著「システム論の話をしましょう!」CAMR入門シリーズ①
西尾 幸敏 著「治療方略について考える」CAMR入門シリーズ②
西尾 幸敏 著「正しさ幻想をぶっ飛ばせ!:運動と状況性」CAMR入門シリーズ③
西尾 幸敏 著「正しい歩き方?:俺のウォーキング」CAMR入門シリーズ④
西尾 幸敏 著「リハビリの限界?:セラピストは何をする人?」CAMR入門シリーズ⑤



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意欲のない人(その8)-リハビリ探偵 新畑委三郎の事件簿

目安時間:約 6分

意欲のない人(その8)-リハビリ探偵 新畑委三郎の事件簿


 5日後にケアマネの裕美さんから電話があった。


「委三郎さん、やったわね。娘さんから電話があって大変喜んでおられたわよ!」


「ええっ!、失禁が治った?」


「ううん、まだよ。でもね、大きな変化があったのよ。まずね、娘さんのご主人さん、今年退職して、家にいるんだけど、いろんなお手伝いをしてくれるようになったんですって」


 内心、「なんだ」と思った。


「娘さん、それが嬉しかったらしくって。元々ご主人さんは奥さんがおかあさんの介護に苦労していたので、なんとか助けになりたかったらしいの。でもおしっこの世話が主でしょう。ご主人は手が出せないから、奥さんの愚痴を聞くだけだったらしいの。でも委三郎さんが部屋の模様替えを提案したでしょう。だからそれなら自分もできるってね、積極的に奥さんを手伝ってくれるようになったんだって。でね、ご主人さん、日曜大工が趣味で、いろいろゴミ入れを工夫して作ってくれたり、オムツ替えの椅子を工夫してくれたり、いろいろなものの収納をやってくれたり、家の壊れた場所を修繕したりしてくれたんだって。この五日間、毎日通ってほとんど1人で部屋をきれいにしてくれたんだって。


 私も今日行ってみたんだけど、見違えるほどきれいになって明るくなってるのよ。びっくりしちゃった!同じ部屋とは思えないくらい。


 でね、娘さんもすごく喜んでて、主人がこんなに一生懸命やってくれるなんて思ってもいなかった、先生に相談して本当に良かった、ですって。これまでは自分一人で介護を背負って、主人にも迷惑かけていかないといけないってすごく気持ちが重かったのが吹っ飛んだんですって!」


「ああ、なるほど・・・・」 そういうことかと納得した。状況を変化させると、思いもよらない結果が、良いことも悪いことも含めて起こるものだ。普通悪い結果が起きたり、変化が起きないときにはすぐに状況変化の対象ややり方を変えて対処する。今回のように良いことが起きたらむしろそれを続ける。


 実は前回娘さんと別れた後に、もし状況が悪くなった場合に、他にどのような状況変化のやり方があるかを色々考えていたのだが、あまり良い手は思いついていないので助かった。


「それにね、おかあさん、ここ二日間は日中に2回くらい、娘さんが軽く促すだけでトイレに行かれるようになったらしいのよ。それもすごく喜んでたわよ。以前は口うるさく言って最後は喧嘩をしてたらしいんだけど、やはり環境が変わると気分が変わるみたい。


 でもおしっこの失敗は減ったけど、まだ続いているみたい。後もう少しで漏れたり、いつのまにか漏れてるって事があるみたいね。


 あと、この間相談したデイサービスの転所の件だけど、今日、娘さんとおかあさんと私で見学に行ってきたの。私の知っている中で一番元気で明るい雰囲気のところ。おかあさんも娘さんも気に入られたみたいよ。早ければ来月から利用開始よ。あと10日間くらいね。いろいろ状況が変わっておかあさんも大変そうだけどね。でも娘さんは旦那さんとの件も上手くいってとても張り切っておられるわよ。明日内科を受診するんだって。上手くいくと良いわね。まずはご報告まで。さすが、リハビリ探偵さんね!この先が楽しみ!じゃーねっ!」


といって電話は切れた。


 いろいろと状況変化は起き始めているらしい。しかし旦那さんの件は意外だった。ただ今回は上手くいったが・・もし、旦那さんが「介護量を増やして妻に無理をさせている」なんて騒ぎになったら大変だったな、と思う。少し冷や汗が出る。


 これまでは主に施設や病院を中心に状況変化アプローチをすることが多かったので、問題解決者以外の家族がこんなに積極的に参加してくることもなかった。やはり家庭を舞台にする場合は、もっと慎重に進めるべきだと思った。今回は一度に多くを詰め込みすぎたと後から反省はしていた。


 そして「明日がいよいよ受診か!」と思う。これが今回の状況変化では大きな影響を持つはずだ。柄でもないが思わず手を合わせて祈る仕草をした。「どうか上手くいきますように!」思わず声が出て、急に恥ずかしくなった。(その9に続く)

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西尾 幸敏 著「PT・OTが現場ですぐに使える リハビリのコミュ力」金原出版



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CAMR超入門 よく目にする光景(その3)

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今回は「CAMR超入門 よく目にする光景(その3)」です。



★☆★☆★☆★☆★☆★☆以下引用★☆★☆★☆★☆★☆★☆



CAMR超入門 よく目にする光景(その3)2014/1/18



 若き日の僕は、「やはり根本的アプローチだよね!」と自然に思いました。だって小さな頃からテレビを見ていると、何か事件がある度に必ず専門家が出演し、「今回の事件の原因は・・」などと解説します。ドラマでもなにか事故が起きると「あわてるな!まず何が原因かを探ることが先決だ!」などと主人公が格好良く指示したりします。社会全体で何か起きる度にまず原因を探ることが先決だ、と考える流れが自然にできているのだと思います。



 「何か問題が起きた→まず原因を探る→その原因にアプローチする」という流れです。そして原因探求が根本原因に近付くほど根本的解決が導かれると考えます。これを「原因探求志向」と呼びましょう。原因をまず探せば解決法も見つかると考えます。僕達が馴染んでいる医学はこの傾向が強く、そして実際に効果的なアプローチです。



 しかし現実にはこのアプローチが有効でない場合も結構沢山あります。人の運動もそうです。ここでは人の運動は「様々な構成要素の相互作用から生まれるから」とよく言われる理由だけ述べておきます。このような多要素が影響し合って生じる現象というものは、たとえ原因を見つけても達成不可能な目標や解決不能の状況に陥ることも多いのです。



 たとえばイジメの原因は様々なレベルで原因が求められます。社会の構造から生じる歪みとかイジメ側の家族に問題があるとか虐められる側の子の性格に問題があるとか、いろいろです。でも性格や家族の有り様を変えるなんて誰ができるんでしょう。イジメのない社会を作るなんて絵に描いた餅じゃないでしょうか?



 結局イジメをなくすのではなく、イジメに対する学校の対応に問題があったとして教育現場の改善を行ったりします。そしてマスコミもそこに焦点を当てます。そう、誰もがイジメ自体をなくすことは不可能に近いと思っているのです。原因を探ったところで解決不能だと思っているのです。



 これはリハビリの現場でも同じで、原因を探ったからといって問題解決にはつながらない。たとえば僕が若い頃には以下のような考えが流行でした。「脳性運動障害は、脳細胞が壊れて脳の機能が失われたのが原因。だから使われていない脳の部分、あるいは脳細胞の再生などを利用して、健常者の運動をモデルとして繰り返し学習する。そして健常者の運動を患者自身で再現する」とする考え方が根本的アプローチと考えられていました。確かに健常者の運動が再現できると言うことは、「麻痺がなくなる」と言うことでもあります。



 しかしこれは結局達成不可能な目標でした。60年以上「麻痺が治った」という話は聞いたことがありません。



 それどころか新たな問題が生じました。あるセラピスト達は自分の能力が足りないからと自分を責めます。また他のセラピスト達は家族や他のスタッフが協力してくれないからと他人を責めます。患者様は「間違えた運動を憶える」という理由で歩くことを禁じられたことさえあります。



 皆「アプローチが間違っている」とか「達成不可能な目標である」とは考えていないようでした。まあ、他の選択肢がなかったと言うこともあるのでしょう。また正面から、これを「解決不可能な目標」と明言してしまうこと自体、敗北と感じてしまうのでしょう。だからこれは皆口に出さない。テレビのニュースで「イジメをなくすことは不可能です」と明言しないのと一緒です。



 でもこれは敗北ではありません。もともとどんな理論にも限界があるのです。科学が万能だとか社会は必ず幸福だけの世界に進化するとか、諦めなければ夢が叶うなどの考えが幻想に過ぎないのですから。夢を夢見て現実を否定するなんて馬鹿げた話です。(その4に続く) 文責:西尾幸敏



★☆★☆★☆★☆★☆★☆引用終わり★☆★☆★☆★☆★☆★☆



【CAMRの基本テキスト】
西尾 幸敏 著「PT・OTが現場ですぐに使える リハビリのコミュ力」金原出版



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西尾 幸敏 他著「脳卒中片麻痺の運動システムにダイブせよ!: CAMR誕生の秘密」運動システムにダイブ!シリーズ①



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意欲のない人(その7)-リハビリ探偵 新畑委三郎の事件簿

目安時間:約 8分

意欲のない人(その7)-リハビリ探偵 新畑委三郎の事件簿


 俺は話を続けた。


「あと、今は週2回こちらに来られて、計4日間はおられるんですよね」


「ええ、月曜日に来て泊まって、木曜日に来て泊まってます」


「ではその時に娘さんに必ずやって欲しいことがあるんです」


「何ですか?」


「一つは体操です。大変かもしれませんが、娘さんが来られたときにおかあさんと一緒に体操をして欲しいんです」


「ええ、それは良いですよ。どんなものですか?」


「手で椅子の背を持って立ち、つま先立ちを20から30回、足踏みを20から50回、片脚を横に出して元に戻す体操を20から50回」


 俺はやって見せながら説明した。


「最初は20回くらいから始めて、できそうなら少しずつ回数を増やします。そしてすこしでもやったら褒めてあげてくださいね。決して無理強いしないように。あ、そうそう、『おかあさん自身のためではなく、私のためにやって!』という感じでかまいません。


 つまりこう考えてください。部屋替えもそうなのですが、これまでとは状況を変えること、これが大事です。これまでは『自分のために頑張って』と言ってきたわけでしょう。だからこれからは『私のために頑張って』とこれまでとは違ったことをたくさん積み重ねていきます」


「ああ、これまでと違うことをやって試して様子をみると言うことですか?」「ええ、そうです。それで上手く行きそうだったらそれを繰り返し、上手く行かなかったら別の言い方ややり方を試します。そんな風に考えてみてください」 


 更に娘さんがおかあさんにしてあげられる簡単な体幹のストレッチといわゆる「失禁体操」を指導する。失禁体操は娘さんも非常に興味を持って色々聞いてこられる。


「まあ簡単そうな体操だし、一緒にやってみます」


「あと、もう一つ!」


「えっ、まだあるんですか?」やや、不服そうな表情をされる。


「ええ、申し訳ないのですが、実はいくつかのことを同時にやってみることで状況変化がより大きくなるんですよ。それでですね、おかあさんは話すのが不自由そうですね。普段あまりしゃべらないので口の動きが悪くなっているようです。それで口回りの体操もいくつか一緒にやって欲しいんです。他の全身の運動と一緒にやるとより効果が出やすいのです。そして一度にいろいろ、短期に集中してやると効果も大きくなります。もちろん無理のない範囲で始めて、無理のない範囲で続ければ良いです。それにこの体操をやるとほうれい線が浅くなって、頬も上がって若く見えると言われてるんですよ!」


 娘さんは思わず吹き出した。


「あら、じゃあ私もぜひやらなくちゃ!ええ、ええ、わかりました」


 どうやら覚悟を決められたらしい。


「無理なくできそうなことはできるだけ続けてやってみます。一度に、同時に、いろいろやってみるんですね」


 表情が更に明るくなった。


「そうです。そして申し訳ないですが、もう一つ。今は病院には通っておられますよね?失禁のことを相談したことはありますか?」


「ええ、今は近所の内科、整形外科に通っています。内科は糖尿とか脳卒中があるので。でも失禁については相談したことがありません・・・・整形は右股関節の頸部骨折があって、手術をした関係で3ヶ月に一度様子をみて貰ってます」「なるほど。内科ではたくさんお薬を貰ってますか?」


「ええ、とってもたくさん」


「ここしばらくで新しいお薬を貰ってますか?たとえば半年前くらいから・・・」


「半年前よりもっと前からのお薬で、あまり変わったものはありません。いや、確か・・・血圧を下げる薬を新しくして、脚が腫れたりとかしていくつか増えました・・・ともかく薬の数が多くて大変だと思ってたんです」


「今度内科に行かれるときに、先生に相談してみてください。ここしばらくいつも失禁するようになってしまったこと。もしかして薬の副作用が関係していないか、ということです」


 ここでも娘さんの顔が輝いた。失禁体操と同じく納得できる解決策と思われたようだ。


「ああ、もしかしたら薬のせいだったかもしれないんですね。是非、相談してみます」


「それと・・・ケアマネさんから話を聞きました?」


「ええ、デイ・サービスを変わるっていう話ですよね。ケアマネさんといろいろ相談して、是非にとお願いしました」


 実はデイサービスの変更をケアマネの裕美さんと計画したのだ。今は午前中に数時間のデイサービス利用で、リハビリをするだけである。ほとんど他の利用者さんと話をすることもないそうだ。おかあさんが人付き合いを億劫がるのでそうしたのだが、週2回の数時間のお出かけ以外はこの部屋で過ごしているため、この部屋との結びつきが強すぎるのだと思ったからである。娘さんの希望で入浴サービスがあって9時から4時までのデイサービスを今週中に母と娘で見学することになっている。デイサービスを変えればまた状況は大きく変化するだろう。


 さて、サイは投げられた!後は結果を見ていくだけだ。


「しばらくは大変だと思います。何か気になることがあったらいつでもケアマネさんか僕に電話してください。また一週間後に連絡をします」と言ってその場を辞した。(その8に続く)

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CAMR超入門 よく目にする光景(番外編)

目安時間:約 5分

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今回は「CAMR超入門 よく目にする光景(番外編)」です。



★☆★☆★☆★☆★☆★☆以下引用★☆★☆★☆★☆★☆★☆


CAMR超入門 よく目にする光景(番外編)2014/1/12



シリーズの途中ではありますが、早くも番外編(^^ゞ



 これからシステム論の説明などに入のですが、その前に少し言っておきたいことがあります。



 以前の投稿で「CAMRは第3の選択肢」と述べています。この意味は、CAMRが「対症療法的アプローチや根本的アプローチに取って代わる唯一のもの」という意味ではありません。あくまでも3つのうちの一つの選択肢であるということです。



 対症療法的アプローチや根本的アプローチにたとえ問題があったとしても、それでダメだなどと言う気はありません。そんなのはむしろ当たり前なのです。どんな理論、アプローチ、考え方、技術にもそれぞれ良いところと悪いところがあります。限界があるのが当然です。もちろんCAMRもそうです。


 僕は臨床家だから、臨床家の目で理論や技術の良いところを見ています。理論や技術が問題解決のための道具と考えれば、道具の使い方を考えていくわけです。たとえば穴を掘るために、柔らかい地面ならスコップ、固い地面ならまずツルハシを選択します。固い地面が掘れないからスコップはダメだ、などという気はありません。それぞれ使いどころが違っているだけです。



 ただ自分がいつも臨床で選ぶ枠組みや技術が一つであれば、良いも悪いもないでしょう。一つしか知らなければ比較の対象がないからです。良いも悪いも、限界もできることも気づかないで仕事をしてしまうかもしれません。ひたすらどんな地面でもスコップを使うように・・・だから選択肢を持つことは重要なのです。(まあそれはそれでスコップ一つでいろいろな地面を掘ってしまう「スコップの達人」になるのかもしれませんが・・・(^^ゞ)



 ただしシステム論を読み進めるうちに不快を感じる方がいるかもしれません。それは無理のないことなのです。子ども時代からずっと「正しい世界の見方、考え方」と学び、同僚や後輩、子どもたちにもそう言い、説得してきた自分の考えや立場、生き方を非難されているように感じるからです。



 僕自身もそうでした。でもこれまでとは大きく異なる枠組みであるからこそ知る意味も大きい。



 ここから先へ進むには好奇心と同時に少しばかりの勇気が必要です。それは自分の知っている世界の外側に未知の世界があることを知る勇気であり、その世界へ踏み出すための勇気です。(その3へ続く)    文責:西尾



★☆★☆★☆★☆★☆★☆引用終わり★☆★☆★☆★☆★☆★☆
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