システム論の話をしましょう(その2)

目安時間:約 3分

 最初は素朴なシステム論的アプローチを説明しましょう。
 これは「ある現象は様々な要素間の相互作用から起きてくる」というアイデアでまとめられるアプローチです。



 「なに?そんなの珍しい考えでもなんでもないじゃん。誰だってそう考えてるよ」と言われそうです。確かに世の中の出来事はたくさんの要素の相互作用と考えることが妥当ですし、常識的に思えます。でも意外に思われるかもしれませんが、問題解決という点から考えると世の中というのはそうでもないのです。



 たとえばテレビのニュース番組を見ていると事故や事件の報道をします。そうすると専門家の先生が出てきます。そしてアナウンサーが「先生、今回の事故の原因はなんでしょう?」と尋ねると先生が少し得意げに「今回の事件の原因はですね、・・・」などと喋ります。それを受けてアナウンサーは「ではその問題の原因を解決するためにはどうしたら良いでしょう?」と聞くと先生はますます胸を張って「エッヘン、それはですね・・・」と問題解決の方法をしたり顔で説明します。するとアナウンサーが納得顔で「では早急にそのような問題解決を図ることが必要ですね」と結論し、見ている視聴者も「フムフム」と納得したりするわけです。ごく普通のことでしょう?



 つまり世間一般では「問題を解決するためには、ある特定の要素なりできごとを原因として突き止め、問題と原因に因果の関係を想定し、その原因にアプローチすること」が当たり前に考えられているのです。そのように因果の関係を想定することが問題解決に関する代表的な方法と考えられ、常識になっているのです。



 逆にある問題が様々な原因の相互作用から起きていると考えると、問題解決の糸口が見えにくくなって、明確な問題解決が図れないと考えられているのです。



 これは僕達、医療あるいはリハビリテーション(以下単にリハビリと略す)の分野でも同じですよね。(その3に続く)

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CAMRとは?(その1)

目安時間:約 2分

≧(´▽`)≦
みなさん、ハローです!
 
このたび、Facebookページ・ホームページに続いて、CAMRのブログができました!
みなさんに役立つ情報をバンバン発信していきますので、どうぞ、ご贔屓にしてくださいね~!!
 
さて、まず最初はCAMRをご存知ない方のために「CAMRとは?」というところから書いてみたいと思います。
 
CAMRというのは、「Contextual Approach for Medical Rehabilitation」の頭文字をとったもので、日本語に訳すと「医療的リハビリテーションのための状況的アプローチ」となります。
 
CAMRという治療アプローチは、理学療法士の西尾幸敏によりシステム論をベースにして構築されました。システム論というと「ああ、課題主導型アプローチを生み出した背景理論だね」と思われる方も多いと思いますが、CAMRにはその範疇に収まらないとてもユニークな特徴があります。
 
従来的なリハビリと何が違うのかといいますと、ズバリ「視点」が決定的に異なります。
 
どう違うのか、という点についてはこれから書いていきますので、どうぞ楽しみにしておいてくださいね!
 
 
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