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みなさん、ハローです!
「CAMR Facebookページ回顧録」のコーナーです。
今回は「オートポイエーシスを読む!(その4)」です。
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オートポイエーシスを読む!(その4)2013/2/26
さあ、オートポイエーシスの世界の散策に出かけましょう!
これからしばらく、前回取り上げたオートポイエーシス・システムの特徴の4つめ、「入力も出力もない」ということについて考えてみたいと思います。
が、いきなりこう書かれても何だかよくわからないので、まず「入力も出力もある」場合を見てみます。
例えば動的平衡システムで考えると、有機体は環境からの影響をこうむりながら、その影響による変化をシステム自体で調整し自己維持します。物質代謝によって取り込んだ栄養物を自己の構成要素に変換し、老廃物を外部に排出しています。これはまさに環境からの入力と、環境への出力といえます。僕たちが一般的に「環境との相互作用」と言った場合に、イメージしやすいのはこのようなもの、すなわち「入力も出力もある」システムだと思います。
栄養物を外部から取り入れて老廃物を排出する。これは確かにその通りで、納得しやすいと思います。とてもわかりやすい例ですね。それでは、「入力も出力もない」とは一体どのような事態なのでしょうか?
…続く
★☆★☆★☆★☆★☆★☆引用終わり★☆★☆★☆★☆★☆★☆
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治療方略について考える(その7)
治療方略:治療の目標設定とその目標達成のための計画と方策
さて龍馬君のようなストーリーはセンスの良い、向上心のある、自分の間違いや未熟さを素直に受け入れるセラピストなら、程度の差こそあれ経験しているのではないでしょうか?
最初龍馬君は学校で習ったように、身体の構成要素を基に因果の関係を想定していました。しかしそれでは上手くいかないのです。つまり腰部周辺の軟部組織だけが原因だとする「機械修理型治療方略」だけでは一時的な変化しか起こせないと気づきます。
実際の慢性痛にはより沢山の身体部位が関係し合っている、つまり身体内の軟部組織が幅広く影響しあっていることに気づきます。さらに軟部組織のみではなく、身体内の様々な要素、つまり関節内運動や血液循環の低下、神経の圧迫などと関係する要素群に気づきが広がっていきます。これが素朴なシステム論の第一段階です。つまり身体内の様々な部位・要素の相互作用として腰痛という問題が生じると気がつくのです。
また次にはこの慢性の痛みが、身体の構成要素だけに止まらず、仕事や環境、生活習慣などの相互作用によって生まれていることに気がつきます。痛みはまさに身体だけで作られるのではない。こうなると素朴なシステム論の第二段階です。アプローチする構成要素は身体内に止まらず、仕事環境や運動習慣、生活習慣などに広がっていきます。
つまり運動システムの作動は機械のように明確で単純ではなく、各部位や要素がお互いに影響を受け合って変化しながら1つの状況、つまり腰痛という状況に落ち着いていくことに気がついたのです。龍馬君は経験を通して、運動システムの作動の性質の一つ、「身体のみならず環境や習慣などの各要素間の相互作用によって問題が繰り返し生まれる状況が作られる」ことに気がついたのです。(その8に続く)
最初は素朴なシステム論的アプローチを説明しましょう。
これは「ある現象は様々な要素間の相互作用から起きてくる」というアイデアでまとめられるアプローチです。
「なに?そんなの珍しい考えでもなんでもないじゃん。誰だってそう考えてるよ」と言われそうです。確かに世の中の出来事はたくさんの要素の相互作用と考えることが妥当ですし、常識的に思えます。でも意外に思われるかもしれませんが、問題解決という点から考えると世の中というのはそうでもないのです。
たとえばテレビのニュース番組を見ていると事故や事件の報道をします。そうすると専門家の先生が出てきます。そしてアナウンサーが「先生、今回の事故の原因はなんでしょう?」と尋ねると先生が少し得意げに「今回の事件の原因はですね、・・・」などと喋ります。それを受けてアナウンサーは「ではその問題の原因を解決するためにはどうしたら良いでしょう?」と聞くと先生はますます胸を張って「エッヘン、それはですね・・・」と問題解決の方法をしたり顔で説明します。するとアナウンサーが納得顔で「では早急にそのような問題解決を図ることが必要ですね」と結論し、見ている視聴者も「フムフム」と納得したりするわけです。ごく普通のことでしょう?
つまり世間一般では「問題を解決するためには、ある特定の要素なりできごとを原因として突き止め、問題と原因に因果の関係を想定し、その原因にアプローチすること」が当たり前に考えられているのです。そのように因果の関係を想定することが問題解決に関する代表的な方法と考えられ、常識になっているのです。
逆にある問題が様々な原因の相互作用から起きていると考えると、問題解決の糸口が見えにくくなって、明確な問題解決が図れないと考えられているのです。
これは僕達、医療あるいはリハビリテーション(以下単にリハビリと略す)の分野でも同じですよね。(その3に続く)
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