「足場作り」リターンズ その1”コンプリメントって何だっけ?”
こんにちは、秋山です。花粉症辛いです。黄砂が追い打ちをかけます。沖縄にスギ花粉症が無いというのは本当ですか⁈
西尾さんの休憩前の投稿で、「状況変化のやり方は無限に存在すると言っても良いのですが、今回のようにコミュニケーションのやり方を変化させる、コミュニケーションの立場を変化させることはとても有効であると気づかされました。これ以降は状況変化の第一選択に、コミュニケーション関係の変化を持ってくるようになりました」とあります。何と言っても著書名のタイトルが「リハビリのコミュ力」(西尾,金原出版,2017)ですから。
CAMRはクライアント-セラピスト協働アプローチです。セラピストによらしむべし、でもなければ、クライアントの言うなりでもないのです。それぞれがそれぞれの立場で最善を尽くし、協働して問題解決にあたるわけですね。
「なんと当たり前のことを」と思うかもしれませんが、これ、けっこう難しいです。熱心さのあまり、セラピストが専門家として無意識に支配的立場に立ってしまっていることがあります。「私が頑張って、困っているクライアントを正しい方向に導かなくては!」というところですが、その方向ではないということは、ここまで読まれた方はお気づきでしょう。熱いハートは大事なのですが、実践には工夫がないと「空回り」「クライアント置き去り」になりかねません。
また、「クライアントとの円滑な治療的関係」なんて、これだけでは絵にかいた餅ですね。セラピストの人間性を高めるというような精神論では、定年までに到達できるかも怪しい。ハウツーではすぐ見破られてしまう。これは就職した当初から今も続く私の悩みです。もやもやを抱えながら、ごまかしだけ上手くなってゆく・・・
そこで「足場作り」=良い建物を建てるにはしっかりとした足場が必要なのと同じで、良い治療関係構築には適した技法を身に着けるということです。
こう書くと深夜の通販番組の煽り文句みたいですが、「これだけ知っときゃ大丈夫!らっくらく!」ではありません。言葉かけが上手い先輩や、いつも良い雰囲気で仕事をしている人の経験知を学べる形に言語化して誰もが使えるようにする。それを知ることでセラピスト側に状況変化が起き、クライエントとのコミュニケーションが変化します。
これは心理療法の中の短期療法、家族療法に基づいています。
クライエント-セラピスト協働は私の長年の課題で、前置きが長くなってしまいました。まずは理屈よりも明日から使える工夫その1「コンプリメント」について。
コンプリメントとは、労うとか褒めるという意味です。
「褒める」というと上から目線と感じるかもしれません。時代劇で殿が「大儀であった!」家臣「ははっ!ありがたき幸せ」的なものではないですよ。クライアントの行動への肯定的共感と言えばいいのかな。やってこられたこと、今されていることを否定しない、励ますという感じです。大げさに言いたてる必要もないし、ネガティブなことが全く無いかのように言いくるめる必要もありません。
言葉かけ自体はシンプルです。要はタイミングと言い方ですかね。詳細は続く




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