もちろん力は必要です。そして力は強い方が良いのです。それでも筋力は力に過ぎません。筋力は運動リソース(運動の資源)に過ぎないのです。そしてその力をどう使うかという運動スキルが課題達成には必要なのです。何かを達成したいなら運動スキルを発達させる必要があるのです。
椅子に座って足首に重りを巻き、膝を伸ばします。確かに四頭筋の筋繊維は太ります。でも立位で足踏みするときには、狭い基底面内に重心を保持し、左右の脚に重心移動しながら体重を支え、反対の脚を振り出すための全身の筋群と協調しながら姿勢と運動を維持するための運動スキルが必要です。
この時に使われているのが基礎的運動スキルです。これらのスキルは重心制御、支持、振り出しの三つの働きをします。
たとえば立位でつま先立ちをしたり、片脚立ちをしたり、サイドにステップをしたり、歩いたりするときにそれらの運動を達成するための基礎となる運動スキルです。
単純な動作で見られますが、これらの基礎的運動スキルを様々な状況の中で鍛えてあげると、より複雑な生活動作や行為が安定してきます。
筋力を個別に鍛えても、ある動作を達成するためにはそれぞれの動作毎にまた運動スキルを学習する必要があります。
でも基礎的運動スキルは鍛えてあげると、他の様々な動作を構成する基礎となります。つまり転移、他の動作の中でもそのまま応用されるのです。
たとえば卓球とテニスは一見ラケットを振るという運動の形が似ているので、一方のスキルが他に転移すると考えるかもしれません。でも使われている基礎的運動スキルが全く違うので転移しません。
一方スピードスケートは自転車競技とは全く違った運動に思えるかもしれませんが、両者の運動スキルは転移します。運動の形は違っていても、使われている基礎的運動スキルが共通しているからです。つまり道具を使った狭い基底面の中で、左右の脚に交互に重心制御しながら、重心移動した片脚で支持しながら対側の脚に重心移動しつつ、下方から後方に力強く振り出しながら支持していくという基礎的運動スキルが共通しているのです。
だからリハビリでは個々の筋力を鍛えるよりも、この基礎的運動スキルを基本的な運動課題を通して状況を変えながら繰り返し、鍛えていくことで動作・行為レベルの運動パフォーマンスがアップする基礎になるのです。
CAMRのアプローチではこの基礎的運動スキルの改善を中心に組み立てられます。
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