CAMR入門シリーズ② 治療方略について考える

目安時間:約 4分

≧(´▽`)≦
みなさん、ハローです!



システム論の話をしましょう!」に続いて、CAMR入門シリーズの第二弾が出版されました!



西尾 幸敏(著)「治療方略について考える」CAMR入門シリーズ②



 リハビリの世界では、いろいろなテクニックや手技があり、多くのセラピストは様々な講習会や研修会などに参加し、それらの技術を身につけようと努力していることと思います。ところが治療方略となるとどうでしょうか?意外と意識が向いていない人が多いのではないでしょうか?



 しかし実際に何かのテクニックを用いるにしても、でたらめにテクニックを駆使しても必ずしも効果的ではないかもしれません。テクニックを戦術と考えれば、それを用いる戦略が必要になります。この戦略が、ここでいう治療方略にあたります。


もちろん、一般のセラピストもでたらめにテクニックを用いているわけではありません。きちんと治療方略に基づいて実施しています。ただ、その治療方略というのが養成校時代に習い、またそれ以前からも長く親しんだ方略がほとんど自動的に用いられていることが多いようです。



 本書では一般的なセラピストが養成校時代から慣れ親しんできた治療方略を、要素還元論に基づく「機械修理型治療方略」と分類しています。分類するということは別の治療方略も当然あるわけで、素朴なシステム論に基づく「多要素多部位同時治療方略」と「クライエント-セラピスト協働型治療方略」の二つが本書の中で紹介されています。



 たった一つの治療方略しか知らずに臨床に向き合うより、複数の治療方略を理解した上で状況に応じて使い分けた方が、問題解決能力が高まるであろうことは容易に想像できると思います。ちょうど龍馬君が試行錯誤の中で気づきを得て、見事問題を解決していったように。



 さて、本書で紹介されている素朴なシステム論は、西尾によるシステム論の分類でいえば、三つのうちの一番目になります。二番目、三番目の考え方に基づいて、治療方略もさらに広がりを見せて行くことでしょう。(システム論の分類については、シリーズ前作「システム論の話をしましょう!」に記載されていますので、興味のある方はこちらもご参照ください)



【目次】

CAMR入門シリーズ② 治療方略について考える
この本について
目次
第1章 治療方略再考
1.治療方略について考えることの意義
2.養成校で学ぶ治療方略
3.人とロボットの運動システムの作動の性質の違い
4.機械修理型治療方略への疑問
第2章 龍馬君がゆく
1.要素還元論に基づく機械修理型治療方略の限界
2.素朴なシステム論に基づく治療方略への気づき
第3章 「龍馬君がゆく」の解説
1.要素還元論から素朴なシステム論へ
2.一時的な変化と持続的な変化~運動システムの揺らぎ
3.問題解決の主導権は誰の手に?
第4章 素朴なシステム論によって生まれるアプローチの体系
1.言語化されない臨床知
2.素朴なシステム論の視点から理解した運動システムの作動の性質
3. 素朴なシステム論に基づく治療原理
4. 素朴なシステム論に基づく治療方略
編集後記
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著者紹介
著書



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