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みなさん、ハローです!
「CAMR Facebookページ回顧録」のコーナーです。
今回は「大森荘蔵を読む!(その6;最終回)」です。
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大森荘蔵を読む!(その6;最終回)
前回の続きです。因果連関成立まであと少し…かな?
さて、事態を複雑にする2つの事情とは…
i)先行現象による後行現象の必然的決定は、時間的連続の上でのすべての時点で成り立たなければなりません。必然性の休憩時間があってはいけないのです。
ii)現象の範囲が決まっていないのですが、厳密にはある時点での全世界の状態を範囲にとらなければなりません。
これらの事情から、因果連関に言及する際には、現実問題としては省略と近似を用いるしかありません。
このような過重な条件をみたす因果連関は実際に存在するのでしょうか?存在する、と大森は言います。それは古典物理学における、原子論の上に立つ力学と電磁気学だそうです。
とはいっても、そこでも当然省略と近似が用いられています。いわば世界の一小部を引きちぎってその略図を描いているようなものです。僕たちには狭い視野しか持たぬ分解能の悪い眼で、世界の一小部分の近似的な省略図を見ることしかできないのです。そのため、そこで見てとる因果連関は、往々にして誤り、破たんをきたし、訂正を受ける可能性のある因果連関なのです。
結局何が言いたいのかといいますと、ほとんど「法則」のように信頼されている古典物理学においてさえも、略画的な因果連関にしか言及できないのです。最初の頃に書きましたが、要素還元論はとても有効で強力な方法論であることは間違いありません。しかし、単純に原因結果の概念で現象を捉えようとすると、間違えてしまう可能性もあるということを、頭の片隅にでも置いておいて欲しいな、と思うのです。
今回で、大森荘蔵を読む!シリーズは最終回となります。長々と小難しい話をしてすみませんでした。これまで読んでくださった方々、どうもありがとうございました。
★☆★☆★☆★☆★☆★☆引用終わり★☆★☆★☆★☆★☆★☆
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