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「リハビリの夜」を読む その4

目安時間:約 2分

≧(´▽`)≦
みなさん、ハローです!



「CAMR Facebookページ回顧録」のコーナーです。
今回は「「リハビリの夜」を読む その4」です。



★☆★☆★☆★☆★☆★☆以下引用★☆★☆★☆★☆★☆★☆



「リハビリの夜」を読む!(その4)2013/3/9
 今日は、(その2)で紹介したセラピストとクライエントの関係性のあり方から、「B.運動目標をめぐって〈まなざし/まなざされる関係〉」についてです。



 ストレッチが終わると、セラピストは課題となる運動を実演し、その後動作指示を出します。著者は、動作を実現するために一生懸命意識を内側に向けています。セラピストは見えない位置にいます。姿の見えない声が、あらがえない力を帯びて「もっと腰を起こして」というふうに命令します。著者から見えない位置にいるセラピストが、一方的に著者をまなざしているという図式です。



 著者は「腰はどこだろうか?」と自分の内部を探りますが、うまくいきません。するとセラピストから「違う!ここだよ、ここ!」と指でつつかれます。著者の内部イメージとは異なる場所に腰はありました。それは「他者だ」と著者は言います。「背中も起こして!ここ!」矢継ぎ早に命令が出されます。こうして次々に他者が立ち現われ、身体がバラバラになっていくように感じると言います。



 「これがあるべき動きである」という強固な命令とまなざしをヒリヒリと感じながら、焦れば焦るほど命令された動作から脱線していくのだそうです。



★☆★☆★☆★☆★☆★☆引用終わり★☆★☆★☆★☆★☆★☆



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システム論の話をしましょう!(その10)

目安時間:約 6分

システム論の話をしましょう(その10)


 課題主導型アプローチで特に気になったのは、要素を直接改善する訓練(筋力増強訓練や可動域訓練など)や特に徒手的療法を、アメリカの課題主導型アプローチを提唱したセラピスト達が排斥したことです。現在の課題主導型アプローチの状況は知りません。が、2011年のDarrahの論文でも「課題を通して改善した可動域や筋力は、直接それらを改善する訓練と比べても違いはなく、むしろ実用であり無駄のない点では課題主導型アプローチの方が優れている」などという論文も見られました。適切な課題練習だけやっておけば良いと言うわけです。


 僕が実際にシカゴで見学したのも整形外科の患者さんでした。彼は苦もなく課題を達成し、繰り返していましたし、それなりに担当セラピストも効果に手応えを感じていたようです。整形疾患では失われたリソースは局所的で、適切な選択圧をかけるとリソースやスキルにそれに応じた変化が起きるということでしょう。


 ところが脳性運動障害に場面を移すと、ことはそんなに簡単にはいかないということは容易に想像がつきます。重度になればなるほどできる課題は限られてきて少々条件を変えても、できる事はあまり広がってこない。たとえば軽度の脳性運動障害者であれば適切な運動課題をすると、尖足歩行が足底をつけた歩行に変化し、安定するなどの改善が見られます。しかし重度者では変化が見られません。麻痺で筋力や柔軟性というリソースは激減し、アクティブな運動をしても変化しません。できる課題が限られているし、それらを繰り返しても大きな変化は見られないのです。


 そこでたとえば上田法を実施し、体幹の可動域を改善した後では運動課題実施に明らかに変化が見られます。運動範囲や重心の移動範囲が広がり、それまで見られなかった動きが見られるようになり、新たな動作ができるようになることもあります。


 また整形疾患においてもマニュアル・セラピーで痛みを改善すると、力も出やすく動きが良くなりますし、精神的な変化も大きいです。どうも徒手的療法や要素的な訓練も併用するべきではないか、利用は推奨するべきではないか、というのが一般的な臨床家の経験ではないでしょうか? 課題主導型アプローチが徒手的療法などを排斥した理由は二つあると思います。


 一つは多くのセラピストが「ハンドパワー」のような非科学的な幻想を徒手的療法に抱きがちであることを、当時のシステム論を提唱したセラピスト達が忌み嫌っていたこと。これについては1991年に発行されたⅡSTEPのproceedingsに明確な記述があります。


 もう一つがテーレンらの研究が「正常発達」に関するもので、健常児を対象にしたものだからです。健常児は豊富な運動のリソースを持っています。また動作を通して筋力や柔軟性のリソースを自分で増やすことができるし、自分にとって価値のあるリソースを見つけ出すスキルも十分に持っています。そんな子どもたちの運動変化を見ていくと、いざりの様な一つの運動に囚われ頑固な状態であろうと、強い選択の圧力をかければ必ず運動変化を起こし、這い這いや歩行に移行します。それは健常児がそのように変化できるような豊富なリソースと多彩なスキルの基礎を持っているからです。


 そしてテーレンらの研究ではリソースの貧弱な障害児は対象ではなく、一切触れられていません。テーレンらが語っているのは健常児の運動システムの作動の様子なのです。この健常児の様子をそのまま重度の脳性運動障害達にも当てはめてしまったのではないか、と考えられます。重度の脳性運動障害では、運動に非常に重要な筋力などのリソースが多く失われています。これではいくら課題を変化させ、選択圧をかけても変わりようがないのです。初期の課題主導型アプローチでは、長所ばかりに焦点が集まり、この点に対する配慮がなかったのだと思います。(現在の状況は知りませんが^^;)リソースが貧弱な障害では要素を変化させる、あるいは新たに環境リソースを持ち込むタイプのアプローチが重要になるというのがやはり一般的な経験でしょう。


 実はドイツに3回ほど上田法講習会の講師として行ったことがあります。その時もドイツに紹介された課題主導型アプローチについて、知り合ったセラピスト達が反感を持っていました。


 反感のポイントは「徒手的療法を排除するのはシステム論からの必然の帰結なのか?」と言うことです。もちろん違いますよね。システム論のアプローチなら、状況を変化させることが目標となりますが、逆に手段は特定していません。徒手的療法で変化が起きるなら当然利用するべきです。


 先に述べたように当時のアメリカのセラピスト達の徒手的療法に対する偏見が働いていたのだと思います。ちょうどコロナ以前に「マスクは医療職以外には効果はない」と述べていたアメリカのCDCの公式見解のように、科学的な装いをしていても、実際にはマスクに対する文化的偏見にバイアスされたのと同じではないか?同様にテーレンのような科学の徒の研究を基にしていても、個人の価値観という偏見が載っかってきたのではないか?・・・とはいえ、それが人間というものなのでしょう、注意しながら進むだけです。


 さて、次回から「内部の視点から運動システムの作動を見るアプローチ(CAMR)」の紹介です。(その11に続く)

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「リハビリの夜」を読む その3

目安時間:約 2分

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「CAMR Facebookページ回顧録」のコーナーです。
今回は「「リハビリの夜」を読む その3」です。



★☆★☆★☆★☆★☆★☆以下引用★☆★☆★☆★☆★☆★☆



「リハビリの夜」を読む!(その3)2013/3/1
 今日は、前回紹介したセラピストとクライエントの関係性のあり方から、「A.互いの動きを〈ほどきつつ拾い合う関係〉」について取り上げます。



 リハビリ・キャンプに参加した時には、1回1時間半程度のセッションが、1日に3~4回行われていたそうです。まずセラピストがストレッチのような方法でクライエントの身体をほぐします。


 セラピストの大きな手で触れられた瞬間、身体がこわばり硬くなるのですが、なおも力を加え続けられると、徐々に緊張がほどけていきます。あたかも熱が加えられて、氷が少しずつ溶けて水になるかのように。こうして緊張から弛緩へと移行するにつれ、セラピストとの間にあった壁のようなものが徐々に薄らいで二つの体がなじみはじめるそうです。



 この時、まるで寒い冬に熱いお風呂に入った時のような心地よさがあると言います。


 クライエントはセラピストの手の動きに自らを重ね合わせ、セラピストはクライエントの動きに自らを重ね合わせる。緊張がほどけていくなかで、お互いの動きを拾い合うような関係が「A.互いの動きを〈ほどきつつ拾い合う関係〉」になります。



★☆★☆★☆★☆★☆★☆引用終わり★☆★☆★☆★☆★☆★☆



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「リハビリの夜」を読む その2

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今回は「「リハビリの夜」を読む その2」です。



★☆★☆★☆★☆★☆★☆以下引用★☆★☆★☆★☆★☆★☆


「リハビリの夜」を読む!(その2)2013/2/23
 著者の熊谷先生は小児科医です。脳性まひを持っており、幼いころからリハビリや療育を受けてきました。ご自身の体験を踏まえ、「規範的な体の動かし方」「運動というもの一般」といったことを問い直しています。



 まず最初に、「第二章 トレイナーとトレイニー」から見てみたいと思います。以後、トレイナーをセラピスト、トレイニーをクライエントと置き換えて書きます。


 ここでは、セラピストとクライエントの関係性のあり方が以下のように分類されています。


A.互いの動きを〈ほどきつつ拾い合う関係〉
B.運動目標をめぐって〈まなざし/まなざされる関係〉
C.クライエントの体が発する信号を拾わずに介入される〈加害/被害関係〉


 次回以降で、これらについて見ていきたいと思います。



★☆★☆★☆★☆★☆★☆引用終わり★☆★☆★☆★☆★☆★☆



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システム論の話をしましょう!(その9)

目安時間:約 4分

システム論の話をしましょう!(その9)
 さて、こんどはアメリカの課題主導型アプローチの実際の問題について伝えておきたいことがあります。



 1991年の2月の凍てついた朝、僕はアメリカのシカゴの整形外科クリニックを訪れました。当時この最新の「課題主導型アプローチ」の現場を見学させてもらえることになったからです。



 僕が見たもの。まずセラピストは患者に課題を出して、その内容を詳しく説明し、話し合います。そして患者を訓練室に残し、自分はさっさと机に引き上げ、コーヒーを飲みながら患者の様子を見ているのです。



 セラピストが僕に向かって説明します。「患者に必要なのは適切な課題だ。課題達成経験を繰り返し、更に次のより困難な課題に挑んでを繰り返すことで課題達成能力や適応力が改善していく」みたいな。(英語の苦手な方なら分かると思いますが、その場の状況と聞き取れる単語から想像するしかないのです(^^;それにこのアイデア自体は本で勉強していたので)



 「なぜセラピストは彼のそばを離れる?」と聞くと「彼は実生活では1人で課題達成の方法を見つけなければならない。セラピストがそばにいてセラピストの助けを借りる状況は彼の助けにならない。彼は試行錯誤を通じて1人で課題を達成する方法を身に付けた方が良いし、実際に身に付けることができる」と答えたように思います。(英語力の不足もあり、あまり正確ではありません(^^;)



 「従来の徒手による可動域訓練は?」と尋ねると「課題を通して必要な身体の構成要素は改善されていく。あの方は足関節が硬いが、両手で支えながら不安定板に乗ることで痛みなく必要な可動域も筋力も改善されていく」といった説明でした。(英語力の不足もあり、以下同文(^^;)



 僕はきつねにつままれたように感じました。こんなのが最新の訓練なのか?



 僕は悶々としました。別にセラビストがいても問題ないじゃないかと思ったのです。自己組織化されるものなら、セラピストがいればそれなりの、いなければ自然に別のやり方が組織化されるだけ。正常歩行を勧めるセラピストのそばではできるだけ分回しを押さえようとするけれど、1人の時は盛大にぶん回し歩行をする患者さんなどがその良い例です。状況に応じて変化する訳だから。(でも英語しゃべれないから伝えられない(^^;)



 あるいは親に手伝ってもらって泳ぐようになったり、自転車に乗ったりするのと同じことではないか?親に手伝ってもらったから、次から親がいないと泳げないという理屈と同じではないか。運動システムは一度泳ぐようになると、泳げなかった頃には戻れないのです。セラピストはそういうことには関係ないのでは?



 それに課題を出すだけならセラビストのリソースとしての価値はあまりないのではないか、などとも感じました。セラピストならではというか、一人の人間としてももっと意味や価値があるはず・・・・でも英語しゃべれないから以下同文)



 もしかしたらこれは課題主導型アプローチそのものというよりもそのセラピスト個人の問題かもと思っています。ただこれが初めての課題主導型アプローチとの出会いだったので、印象が良くなかった・・・・という、単に世間話になってしまいました(^^;)誰か実際のところを教えてくださると助かります。漠とした話で申し訳ない。次回は課題主導型アプローチの問題についてもっと根拠のある話をしますぜ(^^;(その10に続く)

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