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「歳のせい」と言う勿れ を読む!その5
一生懸命何をする⁈
炬燵出してしまいました。秋山です。
前回、「一生懸命」が患者さんを置き去りにするというようなことを書きましたが、一生懸命を否定しているわけではありません。一生懸命仕事をするのは大切です。問題は、何に対して一生懸命か、ということです。
何がやりたいか、将来どうなりたいかを目標に、それに向かって頑張るというのは今のリハビリ分野では当たり前のようになっています。もちろん、これでうまくいくこともあります。
けれど、病気や怪我で心身の状態が大きく変化(ほとんどが損なわれる方向で)して自分の身体を持て余している時に、「やりたいことは?」と尋ねられても上手く答えられなくても不思議はありません。
そんな時期に、あまり先の目標を一生懸命になって決めようとしても患者さんは戸惑うかもしれません。大きな目標はとりあえずざっくりしたものを据えといて、状況の変化につれて患者さんに形作っていっていただけばよいのです。
では、セラピストは何に一生懸命になればよいのか?患者さんは障害を負ったために世界とのつながり方に齟齬をきたしています。今までのやり方が通用しない中、それでも何とかしようと試行錯誤します。上手くいくかもしれないけど、できなくて諦めたり袋小路にはまり込んだりします。
ここでセラピストの出番です。
患者さんが世界と新たにつながるたことができるよう、安心して試せる場面を提供します。ちょっと頑張ればできるようになる挑戦的で達成可能な、しかも実用に結び付くと実感できる課題を設定するのです。
このような課題設定には結構頭を悩ませます。今の自分にちょうどいいと患者さん自身が納得している必要があります。達成できたら次の課題を考える、の繰り返しです。腕の見せ所といえるような余裕はなく、いつも自転車操業ですね、私の場合。
今回は一生懸命を一生懸命伝えようとするあまり、空回りでした、はい。 次回はちょっと別のテーマになるかも?ならないかも?
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「歳のせい」と言う勿れ を読む!その4
「セラピスト主導」の反対は「患者主導」ではないのだ⁈
寒いです。炬燵を出したい秋山です。
CAMRの治療方略の中に、「クライエント-セラピスト協同治療方略」というのがあります。私には特に思い入れのある考え方で、CAMRの根幹にかかわるものと思っています。個人の感想です。
ほとんどのセラピストは患者さんを下に見ていないし、「セラピストが主導します」とも思っていないでしょう。患者さんの思いに寄り添って何とかしてあげたいと一生懸命です。ですが、この「一生懸命」が患者さんを置き去りにしてしまうという危険をはらんでいるのです。
「セラピスト主導」を反省して、主導権は患者さんにあるというのは一見発想の転換にみえますが、実はコインの裏表です。どちらか一方の答えに従うという点では同じ枠組みと言えます。主ー従が反転するだけです。
「セラピスト主導」を改めるのならば、患者さんとセラピストがそれぞれの立場で協同して事に当たる枠組みへシフトするということになります。
患者さんとの協同という考え方は、医療界全体でもだいぶ浸透してきているようですが、どうもうまくいかない時がある。その要因の一つに、「正しい答えは専門家であるセラピストが持っている。持っているべきである」という信念が抜けきれないということがあります。患者さんの話をよく聞いて、患者さんが納得して訓練に取り組めるよう一緒に工夫しあっていても、根本がセラピストの答えなのなら、そしてそれを患者のためと一生懸命にやればやるほど患者さんが置き去りになってしまうことがあります。
次回に続きます。
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