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治療方略について考える(その9)

目安時間:約 3分

治療方略について考える(その9)


治療方略:治療の目標設定とその目標達成のための計画と方策


 前回龍馬君が理解したような内容は、多くのセラピストも経験していて、直感的に漠然と自分だけの治療方略として身に付けていることを述べました。しかしそれは感覚的に理解したもので、決して明確に言語化されないし、体系化されることもありません。そのため必ずしもその治療方略は他の場面で応用されなかったり、他人に伝えることもできないのです。惜しいことです。


 だから今回は「素朴なシステム論」を基に、いつでも臨床で使えるように、簡単に「運動システムの作動の性質」と「治療原理」、「治療方略」としてまとめておこうと思います。


 ただし龍馬君の経験はまだまだ不十分なので、ここではCAMRの知識体系を追加してより臨床で使えるように修正しています。


【素朴なシステム論によって生まれるアプローチの体系】


① 人の運動システムの作動の性質①運動問題は、問題の見られる部位の周辺の要素だけでなく、全身の様々な要素が関係している。つまり運動問題は全身の様々な部位や要素などの相互作用として生まれている


②更に運動問題は、仕事内容や環境、生活習慣、性格なども影響している。身体を含めそれらの沢山の要素の相互作用から生まれる状況によって運動問題が生まれている


③また徒手療法で身体の一部位を変化させて治ったように見えても、上記の慢性痛を生み出す状況の中で変化は消耗され、痛みを生み出す状況は元に戻ってしまう。つまり一時的な変化を起こしているだけ。


④一時的な変化は元々持っている揺らぎの範囲に過ぎないかもしれない。いくら繰り返しても持続的な変化にはならないかもしれない。(一時的な変化と思われるものが持続的な変化に変わることも時々往々にしてありますが、それには条件があり、ここでは述べません)


⑤結局、繰り返す問題とは、その問題を維持するような頑固な状況の中にある


⑥セラピストが問題解決にしゃしゃり出て主人公になってしまうと、患者は依存的に振る舞うのではないか。


 そして上記のことから、次のような治療原理と治療方略が生まれてきます。(その10に続く)

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オートポイエーシスを読む!(その2)

目安時間:約 3分

≧(´▽`)≦
みなさん、ハローです!



「CAMR Facebookページ回顧録」のコーナーです。
今回は「オートポイエーシスを読む!(その2)」です。



★☆★☆★☆★☆★☆★☆以下引用★☆★☆★☆★☆★☆★☆



オートポイエーシスを読む!(その2)2013/2/16
さあ、オートポイエーシスの世界の散策に出かけましょう!
ところで、オートポイエーシスって何なのでしょう?



直訳すると「自己創出」となるようですが…。
マトゥラーナらは、生物を定義する組織とはどのようなものか?ということについて考えていました。通常よくあるやり方だと、生物の特性をリストアップするという方法があります。例えば生物とは、「息をする」「子孫を残す」…等々。しかし、このようなリストで必要条件と十分条件の両方を満たすのは案外難しいようです。



例えば「息をする」についてなら自動車のエンジンでもシリンダー内のガス交換を行ないますし、「子孫を残す」についてなら、ロバと馬の雑種であるラバには生殖能力がありません。



それではマトゥラーナらはどうしたかと言うと、これらの特性を生み出す生物の特徴に目を向けました。具体例を一つ一つ挙げるのではなく、それらの具体例を生み出す元に着目しました。そして彼らが導き出した答えとは、



「生物は絶えず自己を産出し続けるということによって特徴づけられている」



ということでした。彼らはこのような、生物を定義する組織を「オートポイエーシス組織」と呼んだのです。



p.s.そういえばCAMRでも、人の運動システムの特徴を捉えて、そこからアプローチを組み立てていますね。



★☆★☆★☆★☆★☆★☆引用終わり★☆★☆★☆★☆★☆★☆



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治療方略について考える!(その8)

目安時間:約 3分

毎週火曜日の連続エッセイもいつの間にか連続100週を超えていました(^^)何か記念のイベントすれば良かった(^^;)


治療方略について考える(その8)


治療方略:治療の目標設定とその目標達成のための計画と方策


 また龍馬君は、沢山の要素の複雑な相互作用によって作られる状況下では、1つの要素を変化させたところで、その変化は相互作用の中ですぐに消耗されて元の状況に戻ってしまうということに気が付くのです。ちょうどビー玉の入っている金魚鉢を揺するところを想像してください。金魚鉢を揺するとビー玉は動き出しますが、重力と摩擦によってやがて止まってしまい、再び元の同じ場所に落ち着きます。


 つまり最初に行っていた痛み周辺の軟部組織の徒手療法は、一時的な痛みの改善という変化を起こしているだけで、その改善も日々の生活の中ですぐに消耗されてしまって元の痛みの状態に戻っていたのです。


 また一時的な変化を繰り返しても決して持続的な変化にはつながらないなら、それは運動システムが持っている揺らぎを起こしているに過ぎないと思いました。だからやり方を変えないとダメだということに気がついたのです。つまり金魚鉢を揺すっているようなもので、一時的な変化は起こしてもまた元の状態に落ち着いてしまうのです。


 さらに龍馬君は「自分が患者さんの運動問題を解決してあげるのだ!」と意気込んで、そのように努力し、振る舞ってきました。二郎さんに褒められたため、更にその傾向を強めたのです。しかし実はその振る舞いは二郎さんとの関係の中では、「どうするべきかを指示する龍馬君とそれに依存する二郎さん」という強い依存関係を作っていたことに気がつきます。


 龍馬君は一生懸命に考え、努力して、問題解決の主導権をいつの間にか強く握っていたし、二郎さんは「この先生について行けば、この問題は大丈夫、いつか解決する」と依存してしまったのです。


 そして龍馬君は、二郎さんが自分に依存していること、しかし問題解決の主役は自分ではなく、二郎さん自身だと気がついたのです。誰より二郎さんの腰痛が治ることを願っているのは二郎さん本人に違いないからです。それで問題解決の主導権を自分から二郎さんに返してあげることにしました。そのためには患者教育が大事であることに気がつき、痛みの原因と解決の丁寧な説明をしました。こうして治療の主体はセラピストから患者自身に移っていったのです。結果、二郎さんは運動によって自分の痛みが解決できることを知ったのです。痛みに支配されていたのに自ら痛みをコントロールされるようになったのです(その9に続く)

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オートポイエーシスを読む!(その1)

目安時間:約 2分

≧(´▽`)≦
みなさん、ハローです!



「CAMR Facebookページ回顧録」のコーナーです。
今回は「オートポイエーシスを読む!(その1)」です。



★☆★☆★☆★☆★☆★☆以下引用★☆★☆★☆★☆★☆★☆



オートポイエーシスを読む!(その1)2013/2/8



CAMRホームページの「人の運動変化の特徴(その5)」のなかで、またまた書籍が紹介されています。
「オートポイエーシス-生命システムとはなにか」H.R.マトゥラーナ, F.J.ヴァレラ, 河本英夫訳, 国文社, 1991. です。



「知恵の樹」の著者によるもので、「知恵の樹」以上に難解だった印象があります。いろんなところに赤線を引いてはいるのですが・・・。僕もまた読み直してみます。
今後「知恵の樹」を読む!は終了して、オートポイエーシスを読む!に統合させていただきます。



まずは目次の紹介です。
第一部 オートポイエーシス - 生命の有機構成
・序文
・はじめに
・Ⅰ 生命およびその他の機械について
・Ⅱ テレオノミーの不要性
・Ⅲ オートポイエーシスの実現
・Ⅳ オートポイエーシスの多様性
・Ⅴ オートポイエーシスの現前
・付録 神経システム
第二部 認知の生物学
・Ⅰ 序
・Ⅱ 問題
・Ⅲ 認知機能一般
・Ⅳ 認知機能各論
・Ⅴ 認知の神経生理学の諸問題
・Ⅵ 結語
・Ⅶ 後記



★☆★☆★☆★☆★☆★☆引用終わり★☆★☆★☆★☆★☆★☆



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治療方略について考える(その7)

目安時間:約 3分

治療方略について考える(その7)


治療方略:治療の目標設定とその目標達成のための計画と方策


 さて龍馬君のようなストーリーはセンスの良い、向上心のある、自分の間違いや未熟さを素直に受け入れるセラピストなら、程度の差こそあれ経験しているのではないでしょうか?


 最初龍馬君は学校で習ったように、身体の構成要素を基に因果の関係を想定していました。しかしそれでは上手くいかないのです。つまり腰部周辺の軟部組織だけが原因だとする「機械修理型治療方略」だけでは一時的な変化しか起こせないと気づきます。


 実際の慢性痛にはより沢山の身体部位が関係し合っている、つまり身体内の軟部組織が幅広く影響しあっていることに気づきます。さらに軟部組織のみではなく、身体内の様々な要素、つまり関節内運動や血液循環の低下、神経の圧迫などと関係する要素群に気づきが広がっていきます。これが素朴なシステム論の第一段階です。つまり身体内の様々な部位・要素の相互作用として腰痛という問題が生じると気がつくのです。


 また次にはこの慢性の痛みが、身体の構成要素だけに止まらず、仕事や環境、生活習慣などの相互作用によって生まれていることに気がつきます。痛みはまさに身体だけで作られるのではない。こうなると素朴なシステム論の第二段階です。アプローチする構成要素は身体内に止まらず、仕事環境や運動習慣、生活習慣などに広がっていきます。


 つまり運動システムの作動は機械のように明確で単純ではなく、各部位や要素がお互いに影響を受け合って変化しながら1つの状況、つまり腰痛という状況に落ち着いていくことに気がついたのです。龍馬君は経験を通して、運動システムの作動の性質の一つ、「身体のみならず環境や習慣などの各要素間の相互作用によって問題が繰り返し生まれる状況が作られる」ことに気がついたのです。(その8に続く)

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